「高級なクルマは〝静か″でなければいけない、というのが共通した考えだった」 (山田)そんなとき、トヨタ社内のまったく別のところから「海外のカムリはどうあるべきか」という議論が起こつていた。

日本で5ナンバーにするためには、横幅一・七メートルの基準にまったのである。
 そこで、「静かなFFと大きなボディを合体させたらいいんじやないか?」 というのが米国向けの 「大きな」 カムリ誕生の発端だった。ところが問題になったのは、どうやって大きなボディをデザインするかである。
 その時、当時開発の総責任者だった和田明広による 「縦に割って広げればいいんじやないか?」 というアドバイスを受けてデザインをやり直し、結果として見栄えのよいものにできあがった。
「(現行の) アコードに対して大きくするということではなく、ミディアム・ハイ・クラスのFFとして世界に出して行きたい、という気持ちが強くあった。そうすると、ヨーロッパのFFの上級車などに対抗できるサイズとはどんなものかという議論になった」 (山田)